大人の発達障害 ASD.AD/HD グレーゾーン
自分が生きづらいのはどうしてなのだろう、発達障害かもしれない。
こころが落ち込みやすい。自信がない。人間関係が難しい。
言いたいことが伝わらない。分かってもらえない。
注意されたことを再び繰り返してしまう。
何事もマイナスに捉え、自分が成長していないと感じる。
ストレスや欲求不満が解消されず、行動や言動が激しくなったり、精神的に安定しない。
体調不良、頭痛、耳鳴り、不眠、胃腸の不調などが常にある。
そう感じた時は専門家に相談することをお勧めします。
★コスモス心理相談室のカウンセリングでは、不安や困っていることをひとつひとつを丁寧に明らかにし、日常の生活や行動や思考、自己表現などの面からアプローチして行われます。
- まず、自分を知る
自分と向き合う気持ちも必要である
素直な面、真面目さは変えなくてよい
発達障害の特性や個別の特性を知る
自分だけの個性を否定せず、生かしていく
弱点や苦手なことを克服することに多大な時間を費やさない - 困りごとには自分流の工夫やアイデアを
過度に没頭(過集中)にならないように休憩をとる時間をアラームなどで設定しておく
人混みみは情報が過多であるので疲れやすいので、自然のある落ち着く場所を選ぶ - 相談相手を探す
交友関係は多数に広げない
理解ある人との交流を持つ - コミュニケーションを捉えなおす、表現する
言動が相手に失礼かどうか、どう思われるかばかり気にせず、質問をする。
感情や主張を率直で意向が伝わりやすい言葉を用いて表現していくスキルを身につける
ひとつ作業が終わったら、次の作業にとりかかる - 仕事への考え方
自分の興味、関心と突出している能力を生かした職業を探る
苦手なことは手伝ってもらう
得意なことは伸ばしていく。適正を知る。
指示やマニュアルがあれば動くことができるので、指示をもらう。細かく、具体的に教えてもらう。
社会のマナー、常識を習慣として習得する - あなたの家族や子供、大切な人が発達障害を持っていたら
大声で叱責することは逆効果、穏やかに冷静に話をする。
否定的な叱り方よりも、分かるような言葉を使って説明に変える。
(感情、声に圧倒されてしまい、話し手の内容は頭に入らず、怒られた、訂正された!という気持ちのみが残ってしまうので)
すれ違いが続いても全面対決は避ける。家族が障害を直そうとすると逆効果、個性、できることを生かしていく。できないことを無理強いしない。
指示の仕方を、視覚で理解できる方法に変える。指示は短く、1回に1つとする
自閉症スペクトラム(ASD)の特徴
自閉症スペクトラムは発達障害のひとつで、幼少期から特性があらわれる場合と、大人になってから本人が発達障害かもしれないと気づく場合などがあります。
学校生活ではASDの特性が、得意な勉強の分野などで発揮されていたり、中学や高校では一人でいることが多く、大人しく主張をしないために気づかれにくいということもあります。
格傾向も進学により変化することも特徴としてあります。
また、AD/HDや学習障害と合併していることも多く、特性が把握されにくい、また個人的な特徴もあるために捉えにくい、また注意されることが自分では対処できないと、自分が悪いと自己否定的に捉え、悩みや困り事が積み重なっていくため、見えにくくなることが多いと考えられます。
社会人になり、常識や社会性が日常的に必要となり、組織の中で働くという新しい環境のもとで、上司、同僚、お客など多重に人間関係を経験するときに表れやすくなるからです。
また職場では様々な仕事を同時に並行していく必要ががありますし、自分の適正を発揮する、成果を出すなど一気に課題や作業の量が増すことから現れるとも言えます。
社会性を伴うコミュニケーション能力も要求されます。以下に、ASDの特徴をまとめています。
自閉症スペクトラム(ASD)
・広汎性発達障害
・アスペルガー症候群 など
*イギリスの精神科医 ローナ・ウイングの分類による(1981年)
(1)社会性の特性
☆ 独特の文化、感性がある。
☆ 決められたルールに従う。
☆ 指示された仕事、役目を果たそうとする。
☆ 人が気づかないところに興味を見つける。
・社会常識、集団常識やマナーを身につけるのに時間がかかる
・暗黙のルールや場の空気が読めない。気が回らない。
・同年齢の人と波長が合わない。友達が欲しいのだが関係が続かない。
→疎外感を感じて、寂しい。または仲間を作ることに興味がない
・学校、職場などの集団の中で、「交流」の仕方が分からない。
→グループでの活動、宴会や親睦会などは気が進まない。
(2)コミュニケーションの特性
☆ 自分からは人との関わりを持てない。
☆ 素直で、正直。思ったことは伝えようとする。嘘を嫌う。
☆ 雑談は得意ではないが、興味があることは積極的に話をする。
・自分の好み、興味は伝えるが考えや意思を、上手に言葉にして伝えられない。
・相互的な会話にならず、途切れてしまう。
・怒り、不満、悲しみなどの感情表現のボキャブラリーが少ない。
→その分、態度に表れる。不機嫌、黙る。フラストレーションが溜まる。
・場に合った言葉の使い分けが不適切。(誰にでもタメ口を使う。敬語を使うと緊張する)
・自分からの「すみません」というお詫びや必要なときにお礼、挨拶をしない
→再三、注意され劣等感へ
・話し手の意図、感情、こころの動きを読み、配慮する力が弱い
→思いやりがないと言われたり、誤解され、トラブルになることが多い
・言われたことを文字通りに受け取る。そうだと思い込む。
・興味のない話を、聞く集中力が続かない。
・叱責、冗談や皮肉を重く受け止めて、こころが傷つきやすい。
(3)創造力、柔軟性の特性
☆ やりたいことに向かうと没頭する。
☆ 好きなことには優れた集中力、探求力を発揮する。
☆ 理想を、一途に追い求める。
・さまざま違った状況に合わせるような、応対は難しい。
・予定や約束の突然の変更に即した行動が手早くとれない。
・事故やハプニングがあるとパニックになりやすい。
・融通が利かない。予定通りを好む。
・決まった手順、儀式化された行動をする
・興味が限定される。
大人になってから気づくことも多い
その場その場で起きる気分変動
ポイント★場面場面で、気分や振る舞いがかなり違う
・自宅とそれ以外では、全く違う気分になる。
(例:自宅ではお風呂にも入らずだらけ放題、外では社会に適応しようと緊張しっぱなし)
・楽しい人にはつられて、ハイテンションになる。
・感情をむき出しにする人がいると気分を乱され、落ち着けない。
時間の使い方
ポイント★時間の経過感覚が薄い。時間・お金の配分が計画しにくい
・熱中できることがあると、時間を忘れていつまでも続けるので他の事が手付かずになる。
・ひとりの空間・時間は、つまらなく我慢できない。気がつくとお金を沢山使っている。
(例:携帯のネットに没頭し、月10万円使う。眠ってばかりとなるなど)
お金の使い方
ポイント★自分の気持ちやエネルギーを配分することが難しい
・同時期にひとつの用事ならこなせるが、2つを両立するのは難儀。
・=ひとつのことに、一生懸命注力する。(例:学校とバイト、恋愛と仕事、仕事と育児、仕事と資格試験勉強)
感覚の過敏さ。運動、動作、空間認識について
▼感覚に関すること
【視覚】・・・視覚による情報処理能力は高い。見ているもので物事を判断する。好みのデザイン、美しい形のものにうっとりする。
【味覚】・・・偏食傾向、野菜が嫌い、味の違いがよく分かる。気に入ったものだけをしばらく食べ続ける。
【聴覚】・・・音にかなり敏感。駅や混んだレストランなど、ザワザワした場所はストレス大。突然の大きな音に過剰に驚く。好きな音楽では音の質の差異が分かるなど
【触覚】・・・ツルツルした素材の服やフワフワしたタオル、布団を好む。好きな洋服しか着ない。きついズボンは嫌い。他人に触れられることを嫌う。シャンプーのヌルヌル感が嫌いなど
【ほかに】・・・血液を見ることがとても怖い。注射の針に怯える。ある特定の動物、虫を極端に恐れる。痛み、暑さ、寒さを感じにくいなど
【空間認知力】・・・空間の認知力が低い。奥行き感覚がつかみにくい。道によく迷う。
▼ 運動・作業に関すること
・字をきれいに書くことは苦手
・身体を大きく動かすことは苦手・・・野球、バスケなどの球技、体操、ダンスなど
・手先を細やかに使うことは苦手・・・モノを包装する、料理のみじんぎり、鍋を取り分ける、靴紐を結ぶ、爪を切るなど
・部屋を整頓することは苦手・・・分別する、上手に収納する、家具を選ぶなど。部屋が汚いという感覚が分からないことも