🌗プレッシャー、ストレスによる不安感、恐怖感(2023.08)

「営業職だから社交的でなければならないのに、人と会うのが苦痛だ」「課長になったのに、指導力がない」といった具合に、プレッシャーの掛かる局面や役割変化に、自分の願望と現実にギャップがあり、そのはざまにあるときにストレスが高じて、強い不安感、恐怖感が発生することがあります。今まで、できたこともやりたくない気分が大きくなってきます。会社に行きたくない、上司との会議を避けたい、また家庭やプライベートでも家事をしたり、趣味をする意欲が減退します。

そういう時には、そのストレスに対して、過敏な体質を系統的、段階的に治していく方法があります。

この「系統的脱感作法」は、不安の低いものから徐々に克服していく段階的な行動方法です。まずは心身をリラックスしながら、不安を感じる場面、局面をイメージしていきます。何度も何度もイメージを繰り返し描き、不安がなくなったら次の段階に進んで行くようにします。イメージして行動していきます。10段階に分けた不安階層表を使って、ひとつずつ慣らしていく訓練をしていくことで、恐怖感、不安感を期待できる方法です。

🌗非定型うつ病を、ご存知ですか?(2022.10)

不安が根底に強いこの非定型うつ病は、楽しく仕事ができる日があるのに、別の日は何もしたくない程に憂うつ気分で、食事も程んど食べたくない、このような対照的な特徴がある病気です。

・周囲の人に対して過敏になり、関係が悪くなってしまったときに発症する
・たくさん寝ているのに、まだまだ眠れる(過眠)
・憂鬱な気分が続くが、好きなことをしているときは気分は晴れて元気になる
・過食する傾向で、体重が増えている
・夕方から夜にかけて具合が悪くなる
・イライラして落ち着かないことがある

うつが強くなり、どんと落ちむ日があるが、元気になる日もあり、過食、過眠なども伴うため、自分の気分や体調の変化にどのように対応したらよいか困惑します。また、片頭痛、過敏性腸症候群なども合併していることが多く、ご自身では判断が難しく、対応が遅れてしまうこともよくあります。
非定型うつ病は、20歳~30歳の女性に多いのが特徴です。根底には根強い不安感があることが多いのも特徴で、他者からよく見られたいという願望があり、気を遣いながら同調的な対人関係を持つ人が多いです。
近年、増加している病気の一つです。

 

🌗こころが弱くなった、仕事がきつくなった、自信がなくなったと感じるとき(2022.09)

ストレスは前からあるけど、許容範囲、人間関係も悪くない。でも、こころが弱くなった、仕事がきつくなった、自信がなくなった、やる気がない、そう感じている状態です。

そういうえば最近、めまい、食欲不振、喉の奥のつまり感、耳鳴り、手足が重だるい、こういう感じをお持ちではないでしょうか?それは、自律神経の機能が乱れている状態かも知れません。

個人個人、こころの症状、からだの症状、その出方はさまざまに異なります。自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスよく切り替えて働くことで活動性を高めたり、一方臓器や器官を休めさせたり、お互いに反対の方向に働くことで、からだの機能をうまく調節しています。自律神経失調は、この2つからなる自律神経のバランスが乱れ、交感神経だけ、副交感神経だけが継続して働き続けている状態です。

また、自律神経は食べ物の消化を促進したり、気温や湿度などに応じて汗を出して体温を一定に保ったり、ホルモンの分泌をしたり、血液の量や成分を一定範囲に保つ機能(恒常性)を守るよう働きを助けています。自律神経が乱れると、からだの症状が出現するのは、この恒常性を維持する働きも乱れるからです。

コロナ禍による行動規制などのストレスが掛かるとき、そしてそれが長期に続くときに、自律神経の乱れ(自律神経失調症)が起きやすくなります。特に、ライフサイクルにおいて子供が独立した時期、親が亡くなるとき、友人の死、老いを感じるとき、などにも現れやすくなります。